不眠を解消する生活

睡眠は，食事のように取りたいときに必ず取れるというものではなく，生活のリズムとして行なうものですから，不眠の解消には生活パターンの改善が必要です。では，どのような生活をすれば不眠を解消できるのか，見てみましょう。

夜十分眠れるかどうかは，朝の行動の仕方が大きく影響します。朝起きて太陽の光を浴びると，体内時計をリセットするために必要なメラトニンというホルモンが分泌されます。これによって，その約14時間後に眠気が来て眠れるようになります。ですから，朝8時ごろに陽を浴びれば，晩10時くらいに眠くなってくる，ということです。家での生活がほとんどだとしても，朝には一度ベランダに出るか窓を開けるかして，太陽の光に当たることが大切です。

また，適度な疲労感も睡眠に役立ちますので，仕事であまり体を動かさないようなら，仕事後の少しの時間を使って運動するようにしましょう。ただし，夕方から晩に掛けての時間に激しい運動をすれば，あと数時間後に寝たいのに興奮状態が続くことになりますから，軽めの運動で済ませると良いでしょう。時間が遅いなら，ストレッチ程度でも十分です。

眠りに入るときには体温が低下します。ですから，布団に入る少し前にぬるめのお風呂に入って一旦体を温めておけば，次第に体温が低下して眠りやすくなります。上手な入浴は，リラックス状態を作るのにも役立ちます。

もし気に掛かることやストレスがあるのなら，早めに解決するか気持ちを切り換えるかしておくと，不眠になるのを防げるでしょう。